2014年4月30日水曜日

美食を求めてポルトガル 3/4 コインブラ散策

大満足のリスボン日帰り旅行の翌日は、以前働いていた職場で知り合った人を
訪ねてコインブラ(Coimbra)へ。

コインブラはポルトから1時間半ほどです。
この日も、サン・ベント駅からカンパニャン駅に移動し、高速鉄道でコインブラへ。
この列車の車内では、インターネットはありませんでした。リスボンへの列車に比べると、
若干車内がせまい感じがしましたが、それでも快適。


コインブラでは、コインブラB(Coimbra B)駅に着きます。最近はこちらがメイン駅の模様。
鉄道を乗り換えて、コインブラ市内にあるコインブラ駅(Coimbra)に向かいました。

どうやらかなり時刻に正確なポルトガルの高速鉄道…。
予定よりもだいぶ先に着いたので、知人に会う前に昼食を済ませました。
何でも載ってる(?)地球の歩き方でも紹介されていた
アデガ・パソ・ド・コンデ(Restaurante Adega Paço Do Conde)に行きました。

通りは若干寂れ気味で心配になります…

ここまで一度も食べられなかった、カルド・ベルデ(Caldo Verde)という
縮緬キャベツのスープにやっと出会えました。オットーさんはエビのスープ。

縮緬キャベツ♪♪

見るからに濃厚なエビのスープ。

更に、イカの炭火焼とエビのアローシュ。

このイカは、「ショコ」というそうな。。
コリアンダーのたっぷりはいったオリーブオイルをかけて食べます。美味!!

お一人様サイズのアローシュ。
小さく見えますが、結構入ってます。。

昼食後は知人と合流して、コインブラを散策しました。

アルメディーナ門。大通りから入ったところ。
既にかなりの坂道ですが、知人の通学路とのこと…。

アズレージョが美しい食器のお土産屋さん。

旧カテドラル。坂道です…。

コインブラ大学は、スペインのサラマンカ大学に次いで世界で2番目に古い大学だそうです。
街全体が丘の上にあり、大学は一番上にあります。

左側にジョアニア図書館・新カテドラル、正面に時計塔・ラテン回廊。

お天気良かった~

コインブラ大学の見どころの一つはジョアニア図書館(Biblioteca Joania)。
内部の写真は撮影禁止なのでありませんが、一見の価値ありではないかと思います。
有名な金泥細工はもちろん、書架や天井の細かな装飾も繊細で豪奢な雰囲気でした。
ここは、本につく虫を、夜な夜なコウモリが訪れて食べていくそうな。

ジョアニア図書館の入り口前で。

ジョアニア図書館の扉の鍵。

黒いマント&スーツの学生さんはコインブラ名物らしいです。
留学中の知人によると、マントを身に着ける時は、
下に着る服も黒のスーツでなくてはいけないそうです。

マントなしの私服でも、もちろん良いそうですが、コインブラの街並みの中、
黒いマントで颯爽と歩くのは何だかとても素敵。
夏物・冬物があるわけではないし、重たいものなので、着ると大変だそうです。

旧大学には、他にも教会(新カテドラル)や、今でも博士号の審査等で
使われることのある講堂(帽子の間)等も見学できるようになっていました。

大学から街を見下ろしたところ。目の前の黄色い建物は旧カテドラル。

趣深いこの建物は、化学系学部の実験棟だそうです。

博物館と言われたら納得してしまいそう。。

ひとしきり歩いた後は、大学から街に降りて、アルメディナ門の目の前にある、
知人お勧めのパステル・デ・ナタのお店に行きました。

下山中。

知人曰く、
ベレンのパステル・デ・ナタに負けないくらい…いや、それより美味しい! (`・ω・´)キリッ

店名も定かでないけれど、こみこみです。

チョコラータ?だったかな? とパステル・デ・ナタ。


おいしい~ ヽ(゚∀゚)ノヽ(゚∀゚)ノヽ(゚∀゚)ノ


一緒に頼んだ濃厚なチョコレートも、甘すぎず、意外なハーモニー (*´ω`*)
ベレンのものと同じくらいパリパリの皮でした。こちらのお店のカスタードクリームは、
オレンジピールかレモンが入っているようで、ほのかな爽やかさもありました。

ベレンの、素朴かつ無駄のないパステル・デ・ナタも大変美味しく…甲乙つけがたいです。
ここはぜひ食べ比べをしたいところですが、焼き立てが一番なので、実現は難しいかと。。

のんびりお茶をした後は、世界遺産の街並みを眺めながらコインブラB駅へ歩きました。

こんぺいとうの原型、コンフェイト (Confeito) 。

街路樹がオレンジの木。さすが。

案内をしてくれた知人は、ポルトガルのことはもちろん、
コインブラのことをとてもよく勉強していてすごいなぁと思いました。
私も、もう少しちゃんとハイデルベルクのことを勉強せねば、
と心を新たにしました(ひと月前の話ですが…ふふふ…)。

→ その他写真に続く

2014年4月27日日曜日

美食を求めてポルトガル 2/4 リスボン日帰り旅行

ポルトガル旅行、二日目はリスボンへ日帰り旅行を決行しました。
リスボン日帰り旅行では、バレアル(Cervejaria Baleal)というレストランに行くことと、
ベレンまで足を伸ばしてパスティス・デ・ベレン(Pastéis de Belém)というお菓子屋さんで
パステル・デ・ナタ(Pastel de Nata)を食べることが目的でした。

ポルトーリスボンは高速鉄道で3時間ほど。
我々は、少しゆっくり目に朝8時ごろの列車でリスボンへ向かいました。
前日のうちに買っておいた往復チケット(二人で99ユーロだったかな?)を握りしめ、
豪華なマックを通り過ぎてサン・ベント駅(São Bento)に向かいます。

リスボン行きの鉄道は、旧市街にあるサン・ベント駅からではなく、
カンパニャン駅(Estação Ferroviária de Porto-Campanhã)から出るため、1駅移動。
ポルト-リスボン往復の高速鉄道チケットがあるので、追加で切符を買う必要がないそうで、
ほんとにいいのか、ちょっとドキドキしながら電車に乗っていました。

普通列車に当たるのでしょうかね。。

車内は大変キレイです。

こちらがリスボン行きの高速鉄道の列車(IC)。


最高速度が220km/hということかしら…

全て指定席です。

二等車車内

広々~

ドイツのICを想像していましたが、もう少しモダンな感じの車内でした。
インターネットも使えました。ただし、走行中は切れることが多いようで、
駅に停車中だと快適なようでした。

定刻通りにリスボンのサンタ・アポローニア駅(Estacao de Santa Apolónia)に到着。

リスボンでは地下鉄やケーブルカーを利用する予定だったため、
ヴィヴァ・ヴィアジェン(Viva Viagem)という黄緑色のカード型切符を購入し、
乗り放題券の機能を選択しました。

お目当てのバレアルに行くには、ロシオ駅(Rossio)が便利なところだと思いますが、
まだお昼ご飯には早かったので、まずはサンタ・ジュスタのエレベーターへ行くことにし、
地下鉄でバイシャ・シアード駅(Baixa-Chiado)まで移動しました。

ドイツとの大きな違いは、歩道のタイルでしょうかね。

頭でっかちに見えて怖い…

行列を見て、一瞬並ぶかどうか迷いましたが、せっかくなので…。
街並みがドイツとは違うので、写真撮ったりおしゃべりしていたら、
待ち時間はあまり気になりませんでした。

列の横で、舗装の改修作業が進行中。
やはり手仕事なんですねぇ~

エレベーターで上に上がると、更に上の階にらせん階段で上がることができます。
ただし、ここは別料金。リスボンの観光用のチケットを持っていると、
ここも含まれているようでしたが、我々のチケットの場合は別料金(1.5ユーロ/人)。
小市民感を遺憾なく発揮し、二人分で3ユーロを払うか迷いましたが、
オットーさんに「いいじゃん! 行こうよ!」と背中を押してもらい登りました。 <(_ _*)>

マリアⅡ世国立劇場とロシオ広場

サンジョルジェ城とエレベーターの前の通り

いやはや、登って正解でした。
下手の横好きですが、写真も撮りたくなるってもんです…。

そうこうしているうちに、お腹も減ってきました。
いよいよ本題の美食@バレアルです。塔を降り、ぼちぼちと坂を下って
念願のバレアルへ。

入り口は小さく見えますが、中に入ると結構広いです。

Arroz de Marisco。エビ天国でございます。
ガイドブックに載るだけのことはありますね~

タコのグリル。
たっぷりのオリーブオイルとジャガイモが美味しかったです。

量が多く、二人では食べきれなかったのが悔しいですが、納得&満足のごはんでした。
大人数で行ったら、色々食べられてもっと楽しいかもしれません。

ウェイターさん達はおじさん率高しです。
我々の担当のおじさんのオペレーションはなかなか洗練(笑)されていました。
着席するなり、地球の歩き方を出せと言われ、我々が出したら
ポルトガル料理の写真付きページで一つ一つ料理を指差しながら、
今日はどの料理ができるか教えてくれました。あ、ちゃんとメニューもくれます。

どれも美味しそうなので、色々頼もうとしたところ、
「君たち二人には多過ぎる」とのアドバイスまで。良心的でした。

お店の中にはカウンターもあり、一人で来ている地元のおじさんらしき人も。

一人しか写っていませんが結構な賑わいでしたー

しこたまお腹に詰め込んだ後は、ベレン(Belém)へ。

リスボン市内からは少し離れており、バレアルがある場所からは
地下鉄と電車の乗り合わせやらで、30分ほどかかりましたが、
お昼を食べ過ぎてしまったので、ちょうど良かったかもしれません。
ベレン到着後、まずは発見のモニュメント(Padrão dos Descobrimentos)へ。
ここは上に登ることができます。特段の仕掛けはありませんが、
上から見た風景が何よりです。


発見の塔の前の広場を上から見た様子。

ベレンの市街地。

発見のモニュメントの写真を撮りまくり、ザビエルの真似をし、
ジェロニモス修道院の前の庭園でぼーっとして、少しお腹に余裕が出てきた頃、
パスティス・デ・ベレンへ。

お店の前も中も、大変な賑わいです。

出てきました~!!

迷ったものの、二つずつ注文。
飲み物はビールとポルトガル式レモンティー。

噂に違わぬ美味しさです。
タルト生地部分のパリパリ具合や、ほのかに暖かいカスタードクリーム部分が
得も言われぬ美味しさです。カスタードクリームは、素朴でほっとする味わいで、
お腹一杯でも、止まりません。アズレージョが美しい店内で、心地よいひと時でした。

ここでも食べ過ぎてしまった…。
そんな反省を胸にベレンを後にし、今度は電車とトラムを乗り継ぎリスボンに戻りました。

(○´ω`○)(○´ω`○)))))))))

と こ ろ で…
全然美食とは関係ないのですが、帰りの列車は案内板を見間違え
(英語も書いてあったのに…)、予約していたポルト行きの列車を逃してしまいました。

次の列車は30分後だけれど、1等車しか空いていないと言われ、
しぶしぶ追加料金を支払い(←自分が悪い)、1等車へ。

2等車が既にとてもキレイ&広かったため、若干ワクワクして乗りました。

座席が広い~

更に広い…。
かつ、こちらは無料の飲み物(コーヒーかお茶)とご飯が付いていました。
昼もお茶も食べ過ぎて、胃袋には余地がなかったため、飲み物だけ頂きましたが、
大変満足でございます。そうそう、こちらは2列ごとくらいに電源もあり、
もちろんフリーインターネット接続もあることから、オットーさんは大変喜び。。
3時間の旅を楽しみました。

乗り逃がしたのは我々のミスなのに、払い戻しや手数料なしで、
追加料金だけで乗っけてくれるのは、もしかしてとても親切なのでは…。ありがたや。

→ コインブラ散策に続く

2014年4月23日水曜日

美食を求めてポルトガル 1/4 ポルト上陸

年末年始の一時帰国も遠い記憶の彼方となり、海産物に飢えていた昨月、
オットーさんの有給消化も兼ねて、ポルトガルに行って参りました。
既に日本に本帰国された先輩駐在奥様から、ごはんやお菓子が美味しいと
聞いていたので念願の旅先です。 ♪♪\(^ω^\)( /^ω^)/♪♪

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旅程は四日間。
往路は昼過ぎにポルト着、復路は便が午前発だったため、実質二日半の小旅行でした。

滞在期間中、ホテルはポルトにとり、初日はポルト、二日目と三日目は、それぞれリスボンとコインブラに日帰りで遊びに行きました。

まずは、フランクフルトハーン空港からポルトへ。
LCCですが、ポルトでは普通の航空会社と同じ空港のようでした。
空港から市内へはトラムのような鉄道で30分ほどです。
行った日の運行間隔は15~20分程だったので、タイミングが悪いと少し待ちますが、
急ぎでなければ問題ないかと。

空港での写真を撮り忘れてしまった。。
Aliadosの駅にて。

ポルトといえばポートワインということで、昼食後は早速セラーへ。

リスボンもそうでしたが、ポルトも坂の街です。街を流れるドウロ川を渡り、
旧市街からヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア(Vila Nova de Gaia)に向かうと、
川岸に沢山のセラーがありましたが、メトロ(トラム)が着く駅は丘の上。
もちろん徒歩でも移動できますが、楽しそうなのでロープウェイを使いました。

ロープウェイからの眺め(河口側)。
右手側が旧市街、手前側がワインセラーが沢山あるガイアです。

ロープウェイからの眺め(上流側)。
ドン・ルイス1世橋の上の黄色いメトロがかわいかったです。

1軒目はQuevedo。ロープウェイに乗る時に、無料券をくれたので行ったのですが、
想像以上に良く、危うくここで終わってしまうところでした…。

手前がTawny(褐色)、奥がRuby(赤)です。

オットーさんはルビー(Ruby)、私はトウニー(Tawny)を選びました。
ルビーは年度の異なるワインをブレンドして3年以上熟成させたものだそうです。
タウニーはルビーを更に熟成させたものだそうです。
タウニーの方が癖がなく、私はルビーよりもこちらが気に入りました。

無料券で試せるのは比較的お手頃価格なワイン中から1杯だけだったのですが、
色々質問をしていたら、ちょっとお高めな有料ワインである40年もののトウニー(Tawny)と
ちょっと前のヴィンテージを味わわせてくれました。

1軒目で既にかなり満足だったのですが、折角なのでもう1軒行きました。
日本でも有名どころ(?)のTaylor’sです。

Quevedoは川岸にあるので、そこから坂をのぼって10分弱だったでしょうか。

途中にあった別のワインセラー。
誘惑を振り切り歩きます…

着いた!!
ちょっと地味目な門をくぐって左側にこの入口があります。
そこここに孔雀がいます。

英語のツアーまで1時間ほど時間があったので、ツアーには参加せずに
テイスティングだけするつもりで4種選びました。我々が選んだものは
お手頃なものばかりで、値段は様々ながら全部で13ユーロぐらいでした。
リストの中にはテイスティングだけでも100ユーロもするものもあり、びっくり。。
1850年頃に収穫したブドウで造り、ついこの2月にボトル詰めしたものだそうです。

左から
2011年ヴィンテージ・20年熟成トウニー・LBV・チップドライポート
テイスティングだけのつもりでしたが、クジャクを眺めたり、のんびり飲んでいたりしたら、
ツアーの開始時刻になったので、そのままツアーに参加しました。

大樽で熟成中…。

こちらは小樽で熟成させるエイジド・トウニーだそうです。

30分弱のツアーの後はテイスティングでした。既にかなりいい気分になっていましたが、
ワイン初心者の我々には、ツアーの内容が大変勉強になりました。
Taylor’sの場合は、ツアーに参加しないテイスティングでも、
かなりしっかり作られたポートワインの小冊子をくれます。(日本語あり)
読んでいるだけでも面白いですが、また行きたくなりました。

A5サイズで立派です。

ポートのタイプ分け。この裏には、自社畑の地図なども。